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港のそばに佇むしもた屋

なんの変哲もないけれど、かっては洋品店だったり、パチンコ屋さんだったりと、はたまたただの民家だったりってこともあるんだろうか?

Tさんがここをお求めになられたときは、まさかこのような住まいに変貌するとは夢にも思ってらっしゃらなかったと思います。

毀してみて初めて分かるその家の来歴。しかし、解体するにつれて、この建物が実は民家だったのかもしれないという作りにびっくり。
三崎のことですから景気が良かった時分は船乗りの出入りが頻繁で、なんの商売でも儲かったのかもしれない。

天井を毀すと煤で汚れ、あきらかに炉端の火が、煙が家中を駆け巡った様相があらわになり、その丸太梁の煤けた按配がなんとも言えず、これはいい。思わず膝を叩くわたしたち。
コレはこの丸太を活かす以外突破口はない。

こうして出来上がった住まいを見るにつけ、建築の面白さは偶然の出会い。

しかし、わたしたちは出会うべくして出会ったのかもしれない。

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